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共感を超える市場 つながりすぎない社会福祉とアート

¥2,200 税込

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17年にわたって知的に障がいのあるアーティストたちの創作活動を支援してきた アトリエ インカーブは、現代アートとして作品を発表・販売し、彼ら/彼女らが アーティストとして独立することを目指しています。2017年9月、「ATELIER INCURVE in ART FAIRS 障がいのあるひとの創作と市場」と 題したシンポジウムを行いました。 本書はその講演録に加筆し、障がいのある人がクリエイティヴィティによって社会的・ 経済的に自立へ向かう姿を描き出し、障がいのあるなしに関わらず、人がその人らしくはたらく・生きる可能性を探ります。 東京大学大学院経済学研究科の松井彰彦教授は、市場は〈弱肉強食〉や〈競争〉のイメージがある一方で〈自立〉を助ける場でもあると語ります。本シンポジウムでは、松井教授に「市場の力」について基調講演をいただき、アトリエ インカーブ代表の今中博之と「市場×福祉」をテーマに対談しました。シンポジウム講演録に加え、作品を市場につなげるノウハウをまとめたヒント集も収録。 障がいのある人の創作活動を支える皆さまに、理論や想い、実践などさまざまな角度から読んでいただきたい一冊です。


◯好きな人がいれば手を組めばいいし、嫌いな人なら手を切ればいい。選択肢の多い市場では「差別をしない取引」が可能です。つまり、市場の中には社会的に弱い人だから差別をするという行動規範は薄いのです。ゆえに、しがらみも少ない。だからこそ市場は、国を超えて人と人をつなげていくのです。
 (今中博之「あとがき」より)


編著 アトリエ インカーブ
装幀 八木良治(有限会社 八木デザイン)
発行 ビブリオ インカーブ
発売 メディアパル
定価 本体2,000円+税
四六判並製/208ページ
2019年9月24日 第一刷発行



[ 目次 ]
まえがき「共感の先にあるもの」神谷梢

第一章 「共感の社会福祉を超えたアート市場へ」神谷梢
障がいとアートが市場に接続する/障がいを観点変更する/支援者・教育者としてのアーティスト/アートと社会福祉の両輪をたずさえるスタッフ/閉じながら開く  

第二章 講演「アトリエ インカーブの立点」今中博之
アトリエ インカーブの設立前夜/なぜ、障がい者の創作活動が注目されてきたのか/障がい者の創作活動における国の動向/作品制作と日常生活が共存するアトリエ インカーブ/アーティストと社会をつなぐスタッフ/アーティストと作品をどうアウトプットするか/市場は作品を「価値化」する/民間の視点から社会福祉を見る/山高ければ、裾広し/障がいを「くるりんぱ」する  

第三章 基調講演「市場の力」松井彰彦
経済・経済学ってなに?/「経済学」とEconomicsの語源/高校までの経済学、大学・大学院での経済学/市場は弱肉強食のジャングルか/市場に集まる人/市場とは/自立した人は強い人か?

第四章 報告「国内外のアートフェア」林智樹・三宅優子
アートフェアってなに?/ニューヨーク「アート・オン・ペーパー」報告/東京「アートフェア東京」報告/日常の制作からアートフェア出展に至るまで

第五章 対談「市場×福祉」松井彰彦・今中博之
市場の匿名性/自分で「フラッグ」を立てる/新しい公と民のコラボレーション/市場との接続を図るために必要な仕掛け/コミットメント=信念

Q&A
作品を市場につなげるためのヒント集

あとがき「閉じながら〝ときどき〟開く」今中博之

[ シンポジウム登壇者・著者 ]
松井彰彦(まつい・あきひこ)
経済学者/東京大学大学院経済学研究科教授。専門はゲーム理論とそれを応用した社会的障害の分析。2002年日経・経済図書文化賞(著書『慣習と規範の経済学』に対して)、2006年日本学術振興会賞及び日本学士院学術奨励賞、2007年日本経済学会中原賞を受賞。主な著作に『慣習と規範の経済学─ゲーム理論からのメッセージ』(東洋経済新報社)、『市場の中の女の子─市場の経済学・文化の経済学』(PHP研究所)、『不自由な経済』(日本経済新聞出版社)などがある。共著に『障害を問い直す』(東洋経済新報社)などがある。

今中博之(いまなか・ひろし)
社会福祉法人 素王会 理事長/アトリエ インカーブ クリエイティブディレクター。公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会:文化・教育委員会委員等。厚生労働省・文化庁: 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた障害者の芸術文化振興に関する懇談会構成員等。イマナカデザイン一級建築士事務所代表。金沢美術工芸大学非常勤講師。偽性アコンドロプラージア(先天性両下肢障がい)。グッドデザイン賞など受賞歴多数。
アトリエ インカーブ

著書に『かっこいい福祉』(左右社)
『社会を希望で満たす働きかた─ソーシャルデザインという仕事』(朝日新聞出版)
『観点変更─なぜ、アトリエ インカーブは生まれたか』(創元社)など。

神谷梢(かみたに・こずえ)
社会福祉法人 素王会 理事/アトリエ インカーブ チーフディレクター。法人の設立に携わり、アーティストの日常生活と創作活動をサポートしながら法人運営全般に従事している。社会福祉士・学芸員・保育士資格を有する。著書に『アトリエ インカーブ─現代アートの魔球』(創元社)がある。

林智樹(はやし・ともき)
アトリエ インカーブ チーフ。ギャラリー インカーブ|京都(インカーブ専属のコマーシャルギャラリー)の立ち上げに携わり、作品の管理や国内外のアートフェア業務を担当。社会福祉士・学芸員の資格を有する。

三宅優子(みやけ・ゆうこ)
アトリエ インカーブ チーフ。国内外のアートフェア出展申請・展示プラン作成・現場対応などの業務に携わる。グラフィックデザインを担当。社会福祉士・学芸員の資格を有する。

*役職名や所属先のデータはこの書籍が刊行された当時のものです

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